枯山水の日本庭園

【京都】龍安寺の枯山水(石庭)は謎めいた15の石が配され美しい【京都市右京区】

2020年2月22日

龍安寺の枯山水庭園(石庭)

龍安寺(りょうあんじ)は、京都府京都市にある臨済宗妙心寺派の寺院で、「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されています。

謎めいた15の石が配置された石庭(枯山水)が有名で、「虎の子渡しの庭」という別称としても知られています。

1975年に英国のエリザベス女王が拝観し絶賛されたことで、世界的にも有名な庭園になりました。

石庭の築造時期や作者、意図が正確な記録として残っていないので、謎が多い庭として様々な説が推測されているのも見どころの一つです。

敷地内には鏡容池(きょうようち)という池があり、5月〜7月に見頃になる睡蓮がとても有名です。

うたたぞう
龍安寺の枯山水(石庭)の見どころをたくさんの写真とともにお届けします!

龍安寺とは?

龍安寺その2

龍安寺は、室町幕府の守護大名で応仁の乱の東軍総帥であった細川勝元が1450年(宝徳2年)に創建した禅寺です。

応仁の乱によって一度消失してしまいますが、細川勝元の息子・政元によって再興されました。

1499年(明応8年)に方丈が建立され、世界的にも有名になった方丈庭園(石庭)もこの時期に作られたと伝えられています。

鏡容池という池を含めると敷地面積は1万坪あります。

龍安寺にある枯山水(石庭)の見どころ

龍安寺にある方丈庭園(石庭)は、1994年に「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されており、世界的にもとても有名な観光スポットです。

1499年に方丈が建立された際に方丈庭園も作られたとされていますが、その歴史、作庭者など、多くの謎に包まれています。

龍安寺の石庭は誰が作庭したか?

龍安寺の石庭は、室町時代に作庭されたと推定されていますが、誰が作庭したか?は謎に包まれています。

作庭者として推測されているのは、開山である義天玄詔、龍安寺を創建した細川勝元、その息子である政元、茶人の金森宗和、絵師の相阿弥説など様々です。

石庭の塀際にある細長い石には「小太郎・□二郎」と刻まれており、作庭に関わった人物と推測されるが憶測の域は超えず、未だに作庭者は謎とされています。

石庭の見どころ

龍安寺方丈庭園の枯山水

龍安寺の本堂に入り左手の広い廊下をまっすぐ進むと石庭が広がります。

龍安寺の石庭は、幅25メートル、奥行10メートルほどの空間に白砂が敷き詰められ、東から5個、2個、3個、2個、3個の合わせて15の石が配置されている枯山水庭園です。

石の種類は、大きく3種類。

比較的大きな4つの石は、龍安寺の裏山から西山から取れる山石、塀際の細長い石は京都府丹波あたりの山石、その他は三波川変成帯で見られる緑色片岩です。

石と砂と苔だけで構成される非常にシンプルな空間にもかかわらず、なぜ、世界的にも絶大な人気を誇る観光スポットになっているのでしょうか?

見る人の心に響く仕掛けや謎が秘められていているからでしょう。

その仕掛けの一つが石の配置です。

石の配置の解釈の違いによって、「虎の子渡しの庭」や「七五三の庭」などのさまざまな別称をもっています。

虎の子渡しの庭とは?

「虎の子渡し」とは、中国の説話に基づくものです。

虎は、3匹の子供がいると、その1匹は必ずどう猛で、子虎だけで放っておくと、そのどう猛な虎が他の子虎を食べてしまいます。

そこで、母虎が3匹の虎を連れて大河を渡るときは、次のようにします。

まずは、どう猛な子虎を先に向こう岸に連れていき、いったん引き返します。

次に、残った2匹のうち1匹を連れて向こう岸に渡り、その後、どう猛な子虎だけを連れて元の岸に帰ります。

3匹目の子虎を向こう岸に連れていき、最後にどう猛な虎を連れていくという話です。

「虎の子渡しの庭」は、配置された複数の石が大河を渡る数匹の虎の姿に似ていることから由来します。

南禅寺方丈庭園もその姿から、「虎の子渡しの庭」と呼ばれています。

七五三の庭とは?

東洋の世界では、「15」という数字は完全を意味します。

東から7個(5個 + 2個)、5個(3個 + 2個)、3個という数で配されており、七五三石組と呼ばれる石組です。

奇数は陰陽の陽を表す数で、特に七五三はめでたい数として使われます。

しかし、龍安寺の石庭は、どの角度から眺めても必ず1個の石は隠れて見えない、つまり、「不完全」な庭とされています。

なぜこうのような設計になっているのでしょうか?

いろいろな説があるものの、石が1つみえないのは、「常に自分の足りないものを自覚するように」という戒めを表しているのではないか?と言われています。

龍安寺の観光情報(住所・アクセス)

庭園名 龍安寺方丈庭園
住所 〒616-8001 京都府京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13
アクセス 【バスをご利用の方】
JR・近畿日本鉄道「京都駅」より市バス「立命館大学前」より徒歩7分
阪急電鉄「大宮駅」より市バス「立命館大学前」より徒歩7分
京都電鉄「三条駅」より「龍安寺前」より下車すぐ
【電車をご利用の方】
京福電鉄「龍安寺駅」より徒歩7分
電話番号 075-462-2218
開園年月日 1450年
開園時間 3月1日~11月30日 8時〜17時
12月1日〜2月末 8時30分〜16時30分
入園料 大人・高校生 500円
小・中学生 300円

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2020年11月16日(1回目の来園)

龍安寺

#龍安寺 #石庭
京都府京都市にある枯山水庭園(石庭)
 
京福電鉄「龍安寺駅」から徒歩で7分ほど
龍安寺は臨済宗妙心寺派の寺院
「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されている
 
本堂に入り左手の廊下をまっすぐ進むと石庭が広がる
幅25メートル、奥行10メートルほどの空間に白砂が敷き詰められていて
東から5個、2個、3個、2個、3個の合わせて15の石が配置される
配置された複数の石が大河を渡る数匹の虎の姿に似ていることから #虎の子渡しの庭 とも呼ばれる

京福電鉄「龍安寺駅」から徒歩で7分ほどにある龍安寺は臨済宗妙心寺派の寺院です。

本堂に入り左手の廊下をまっすぐ進むと石庭が広がります。

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その4

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その5

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その6

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その7

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その8

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その9

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その10

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その12

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その11

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その13

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その14

龍安寺の枯山水庭園(石庭)その15

幅25メートル、奥行10メートルほどの空間に白砂が敷き詰められていて、東から5個、2個、3個、2個、3個の合わせて15の石が配置されています。

配置された複数の石が大河を渡る数匹の虎の姿に似ていることから虎の子渡しの庭とも呼ばれます。

  • この記事を書いた人

うたたぞう

ボードゲームがきっかけで枯山水に出会い、好きになり、枯山水に巡ることが趣味になりました。 いつか枯山水のお庭があるマイハウスを建てるのが夢です。

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