枯山水の日本庭園

東福寺芬陀院庭園の枯山水

2020年6月21日

東福寺芬陀院庭園の枯山水

枯山水をご存じでしょうか。枯山水とは、川や池といった水を一切使用せず石組みを中心に構成された庭のことです。多くの庭園の中でも、最も古い形式のひとつと言われています。石や砂のみで山水を表現し、その美しさと静けさを見た人は心が癒やされた気持ちになります。一見、難解に見える枯山水ですが石や模様が何を表しているのか分かればとても楽しめます。

東福寺芬陀院庭園とは?

東福寺芬陀院庭園は、東福寺の塔頭寺院のひとつです。鎌倉後期に、一条家が創建して以来一条家の菩提寺として有名になっています。鎌倉時代に創建されましたが、現在の建物は明治32年に改築済みです。庭園は、日本を代表する水墨画で有名な雪舟等楊禅師により作られた庭園であることから、通称「雪舟寺」と言われています。枯山水の「鶴亀の庭」は雪舟作と伝えられており、京都最古の枯山水庭園のひとつで味わい深い庭です。実は、二度の火災にあっており長い歳月で荒廃していたのですが、重森三玲の手によって復元されました。そのため、現在の庭園は復元されてはいますが禅院式の枯山水庭園としての美しさは他とは全く違うレベルです。

東福寺芬陀院庭園にある枯山水の見どころ

東福寺芬陀院庭園にある枯山水の見どころは、なんといっても日本最古の庭園と言われる「鶴亀の庭」です。メインの南庭では、白砂と苔地による庭園が広がっています。向かって左側は鶴をイメージした島で、右の島は亀をイメージしています。その姿は、鶴や亀の形をした石組みが苔の海に浮かんでいるような美しさです。「鶴亀の庭」の逸話として、画家「雪舟」が依頼を受けて石組みで亀を描いたその夜に、亀島の手足が動き庭を這っていたと言われています。そして、最後に亀の甲に大きな石を置いたところ動かなくなり今の形が完成したと言い伝えられているのです。

奥に進むと、茶室「図南亭」があり丸窓からは東庭を眺めながら抹茶とお茶菓子を楽しむことができます。丸窓と窓に切り取られた庭園は、思わず写真を撮りたくなるような光景です。丸窓から見える東庭は、重森三玲により作庭されているので苔だけでなくさまざまな植物が配置されています。重森三玲らしいモダンな雰囲気ではありませんが、洗練された景観を味わえます。

東福寺芬陀院庭園のまとめ

東福寺芬陀院庭園は、京都で唯一雪舟作の枯山水が見られる貴重な場所です。日本最古の庭園は、入ってすぐその美しさに心を奪われます。手前の白砂と緑に囲まれた庭は、日常と違う雰囲気があり見どころです。忙しい毎日の疲れを癒やすには、ピッタリの場所となっています。

東福寺芬陀院庭園の住所・アクセス

庭園名 東福寺芬陀院庭園
住所
アクセス
電話番号
開園年月日
開園面積
開園時間
入園料
  • この記事を書いた人

うたたぞう

ボードゲームがきっかけで枯山水に出会い、好きになり、枯山水に巡ることが趣味になりました。 いつか枯山水のお庭があるマイハウスを建てるのが夢です。

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